質問コーナー:カナダ移住と発達障害

こんにちは!

今回も質問箱にいただいた質問にお答えしていきますね。

 

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質問ありがとうございます。

まず、僕はまだ永住者という立場ではなく、就労ビザでの一時滞在者です。日本に近々戻ることになるかもしれません。今自分の今後を考えるにあたって、日本から永住権の申請をするかもしれませんし、カナダへの永住を断念するかもしれません。

ですので、僕自身のケースに関しては移住が完了している訳ではないので、満足のいく回答はできないかと思いますが、僕の限られた知識・経験・ネットで少し調べてみた情報を総合してできるだけの回答をしたいと思います。

まず、僕の知人でカナダの永住権を得た人は日本人ではほとんどが女性です。(男性も何人かいます)

そのうちのほとんどがカナダ人と結婚してから永住権の申請をしています。やはり結婚をしてからだと永住権の取得は相当ハードルが下がるようですね。とは言え、それでも永住権の取得が100パーセント保証される訳ではなく、中には申請が受理されないケースもあるようです。

日本人以外で永住権を取得した人だと、結婚して取得、という人もいますが、数年の就労期間を経て永住権の申請という人が僕の知り合いには多いです。

カナダでの永住権の申請は現在はポイントに基づいたエクスプレス・エントリーというシステムを採用しているようです。

これは英語の技能(基本的にはIELTSという試験を受験します)と、自分の職種での職務経験年数を中心に、年齢や最終学歴などをポイントに換算して、総合ポイントが基準を超えていたら受理可能、のような形になっているようです。

こちらで簡易的に見ることができます。

https://www.canadavisa.com/comprehensive-ranking-score-calculator.html#gs.88ut32

 

障害がこれに対してマイナスに働くかというと、それは実際に移民局の職員と面談することがあれば、その際に申告して、判断が下される、ということかもしれません。あるいは、その前に書面で申告、ということもありえます。

実際にやってみないとわからない、というところではありますが、障害の種類にもよるのではないかと思います。

例えばADHDやアスペルガーでも、その特質を活かして自分にあった働き方ができている実績があれば、発達障害を持っていることはあまりマイナスにはならないかもしれませんね。重度でなければ、申告の必要もないかもしれません。

例えば、注意欠陥のために車を運転したり危険な機器を業務上扱えない、とかであれば、そういう危険性のある仕事につかないとか、車を運転せずに生活するとかでカヴァーできますよね。いずれにせよその辺はカナダに入国後、弁護士さんに相談したほうがいいと思います。

そもそも、なぜ障害が理由で永住権が降りないことがあるかという理由は、なぜ国が移民を受け入れるのか、を考えれば説明がつきます。

カナダの場合は世界第2位の広い国土を持ちながら、人口は日本の3分の1ほどしかありません。国の経済発展と活気のために、優秀な人を外からも迎え入れようというのが主な理由だと思います。基本的に優秀な人材が欲しい、人手不足を改善・解消したい、人的資源の流動性・多様性・豊富さを高めたい、というのが移民を受け入れるに当たって一番の理由かと思います。それによって経済をはじめ、文化など様々な面で活気を増し、発展を促進したいということだと思います。要は国益のためです。

思い疾患や障害を抱えた人がそういった意味で国家に利益をもたらせるかというと、実際には難しいと考えられてしまう可能性が高いと思われます。

国家は慈善事業・ボランティア精神を主軸に成り立っているわけではありませんので、誰でも彼でもウェルカム、という訳にはいかない、というのが正直なところだと思います。難民の受け入れは、人道的観点から受け入れに関して、世界各国に与える印象もあるでしょうし、移民受け入れとはまた別枠で考えられているのだろうと思います。

(不勉強で詳しくなくてすみません)

カナダの場合は、アメリカと違ってオープンで広くいろんな人を受け入れる国家ということで魅力をアピールしたい、という思惑もあるんじゃないかな、と感じています。

それもこれも結局は国益のためであって、100パーセント慈善・慈愛・ボランティア精神による移民受け入れ、というのは国家運営のためには基本的に不可能だと思うので、そういう判断になることがある、ということかと推測しています。

現実に、移住を希望する人の国籍も移住のしやすさに影響するようです。例えば、ウクライナ出身の友人は、ウクライナ国籍だと移住が難しい、といっていたのを覚えています。僕は実際にあらゆる国籍の人の移住に携わったとかではないので、はっきりとはわかりませんが、パスポート一つとっても、ビザ無しで滞在可能な国の種類や数というのは国籍によって変わってきますから、移住のしやすさ・待遇も国によって変わってくるというのは頷けます。

ちなみに日本はパスポートも現時点まででは強いですし(150カ国以上にビザ無しで滞在可能)、カナダとの関係も悪くないはずで、永住権申請も通りにくいということはないかと思います。

それでも移民受け入れ自体、国家側もコストを少なからず負担することになると思いますし、リスクは負うわけですよね。(一番わかりやすいリスクは、犯罪・テロなどでしょう)そうであれば、それ以上のリターンを望むことになるはずなので、やはり印象のいい・関係のいい国から来る優秀な人・国家に大きく貢献できそうな人から受け入れたいと思うはずです。

つまり、障害があっても、国家にとってリスクは小さく、これだけの貢献ができますよ、ということがアピールできれば移住が成功する可能性はかなり高まるのではないかと思います。(これは素人目線でのアイディアなので、もちろん弁護士やエージェンシーに相談していただきたいですが)

 質問者さんがどういう方か存じ上げないのでわかりませんが、まだ学生だったり、20代の半ばとかであれば、仮に日本に戻ってもまだ再就職もそれほど困難にならないかと思いますので、まず、最初から移住・永住と決め込まず、ワーキングホリデーで生活してみてはどうでしょうか? そのほうがより具体的にイメージも湧きますし、情報もさらに収集できると思います。女性であれば、男性より明らかにモテますし、移住もしやすくなるかと思います。(もちろん保証はできませんが・・・)

日本を出る前からすごく先のことばかり考え思いあぐねて悩んでいても前に進めませんので、30前であればワーホリがリスクも少なく、ちょうどいい経験になるかと思います。(30を過ぎている場合はまた別で考えた方がいいかと思いますが)

 

今僕がお答えできる内容としては、これがベストな回答になるかと思います。

 

お待たせしてすみません。

少しでもお役に立てば幸いです。